会社の同僚と身体の関係を_その1 自暴自棄の女 - 官能な体験談・短編、フェチ話


会社の同僚と身体の関係を_その1 自暴自棄の女


■目次
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会社の同僚と身体の関係を_その1 自暴自棄の女

■久美からの電話

渋谷道玄坂近くの缶詰バーで1人で飲んでいた石島英昭の電話が鳴った。



ヴィヴィヴィ…



小さい、丸いテーブルの上に置かれたスマホが震える。




画面上に表示された名前は、久美だった。





久美は会社の同僚。


2つ下の25歳で、美人だが少し気が強い。



後輩ではあるが、石島自身も普段から彼女のその性格と人へのその独特な接し方には少々手を焼いていた。




「はいはい...」



口の中の焼き鳥をビールで流し込んだあとで画面を押す。



いつもだったらーーー



すぐに、久美の少し尖った感じの声が聞こえてくる、そう予想してのことだった。





「......もしもし....? おーい....」



石島がスマホを耳に当てても久美の声は聞こえない。



(あれっ?)



と思って耳から離し、画面を見るも通話中。




もう一度耳にあてた。


だが、何も聞こえない。



(誤発信か.....)



石島はそう決めつけて通話を終了させようとした。


人迷惑な、話だと思った。

週末の、ゆったりとした一人の時間を邪魔した久美の電話が疎ましいと感じた。



だが、親指を画面に置いて終了ボタンを押そうとした時、



「石島くん......」





という久美の声が聞こえた。




石島は普段と感じが違う、久美の声に驚きを感じながらも、慌ててスマホを耳に当てた。



「久美......?なんだ。お前か」



「誤発信かと思ったよ。どした?」




普段の感じで、石島の後輩の佐藤久美と会話するのと同じ感じで話す。



「今......どこかな?」



途切れ途切れな感じで久美が尋ねた。




「渋谷......いつもの缶詰バーで飲んでるけど」



久美とはここの缶詰バーには何回か来た事があった。



だから、いつもの、といえば分かると思って会話していた。




「誰かと......一緒?」




久美がゆっくりと沈んだ感じで聞いた。


石島は、普段の少し高飛車な感じの久美とは違う様子を理解していた。



(何か......あるな......)





そう感じて答える。話を進めていく。




「いや......1人だけど…来る?」



「何か…話したいことあるんだろう?」





久美の様子から、何か普段とは違う雰囲気を汲み取っている。




そして、それを石島自身に打ち明けたい、彼女は話をしたいのだと思った。




(仕事の事か、男の事か…)




「うん…そうです」



「じゃ。今から行くね」





久美は先輩である石島への敬語を少し織り交ぜなから話した。

そして会話は終わった。



「ふぅ…」




電話を切り、テーブルの上にスマホをを置く。

そして、飲みかけていたビールを口に運んだ。



そして、今日の久美の相談ごとが一体なんであろうかと考える。




(まあ......まず聞こう)





唯一の気掛かりは、久美が会社の事で悩んではいやしないか、と言う事。


チームリーダーの石島に取って、部下に「転職を考えている」、と言われる事が怖かった。


久美は社の中でも出来る社員で通っている。
自分が属しているプロジェクトでも彼女が抜けると後釜が大変だ。




(今日の相談ごとがそれでなければいい......。)



石島はその時はそんな風に考えていた。



■久美の話


しばらくして、久美が店に入ってきた。



最初に彼女を見つけたのは石島の方で、久美に向かって右手を掲げると、彼女は狭い店内を一直線に歩いてきた。




「すみません」


「お邪魔じゃ…ないです?」




久美は石島の向かいに座ると、手慣れた様子で自分の飲み物を注文した。




そして、飲み物が届くのを待たずに喋り出す。




「色々…あって....」



「ちょっと......今日は色々あって…。誰かと話したいというか…」


「何というか…」




久美が真っ直ぐに石島の顔を見る。


石島が照れ隠しに手元のビールを飲んだ。




「うん....いいよ。一人で、暇つぶしに飲んでただけだからーー」



「久美の相談に...乗るよ」


「時間あるし…ね?」




石島がそう言った時、店員が隣に立った。


久美が注文したビールをテーブルに置き、彼は去っていった。


「まず…乾杯…」



カチン、と控えめにグラスをぶつけ、彼女はそれを躊躇なく飲み干した。



そして、2杯目を注文する。




「おいおい..」



「お前...そんなに、強くないだろ?」




普段の久美を知っている石島は、ツマミも無しにジョッキを飲み干す彼女の様子を気遣った。


石島の知っている限り、そんな飲み方をする女では無い。




「ん…っ…」




久美は飲み干した後、口をおしぼりで拭い、言った。




「いいんです!」



「石島くんは、私の話を聞いてくれるだけで...いいんです。」


「私のことなんか...ほっといて下さい....」




久美がテーブルの上に目を落とした。




「私...なんか.....」




声が小さくなった。





(ははん...男と別れたかな...)




なんとなく、そんな感じがした。

この時点で、転職関連の相談では無いと結論付けていた。


もっと彼女にとって重大な、気鬱になる事情について悩んでいるんだと想像する。




「お待たせ…しました」




再び、さっきの店員が横に立った。

久美が注文し2杯目のジョッキ。





「はい…ありがとう…」




彼女はそれに口をつけると、勢いよく半分くらいまで飲んだ。



そして、その後は辛そうにして、ゆっくりとテーブルに置く。




「久美.....」




あまりの飲み方に呆気に取られていたが、少ししてツマミを取るように言った。




久美の顔は席について5分足らずでもう赤くなり始めていた。


久美は顔を赤らめたまま、テーブルの上の1点を見つめていた。




「今日は...なんか..」




「酔いたい気分、なんです。」





そう言うと、石島の方を見た。



魅力的な瞳。


切れ長のまなじりが目についた。




「なんで...」





石島がそう聞くと、久美は視線をそらせた。

そして、彼にも飲むように勧める。




「ん…分かったよ…」



「付き合うから…」




石島が彼女の要請に応えてジョッキを飲み干すと、追加のおかわりを注文した。


そしてそのジョッキが届いた時点で、久美は居住まいを正し、じぃっと石島の顔を眺めた。





「さあ...どこから、話しましょうか」





肩肘をついて前を見る。


すっかり酔っ払っているようで、頰ばかりでなく、額までもがほんのり赤い。





石島は、普段見せないような久美の様子を面白く思い、カマを掛けたくなった。




おおよその答えは分かっていたが、意地悪く質問する。





「当ててみせようか」



「お前が話しようとしてること…」




久美が視線を上げた。


そして、口を開く。





「え....いや....」





「ちょっと...待って下さい。気持ちの整理が..」






久美が視線を落とした。



そして、下を向いたまましばらく項を垂れている。




「ん.....はい。」





気持ちの整理がついたようだった。




「じゃあ、いいですよ。」





久美が前を向いた。



石島はその顔を見つめながら話し出す。




「ん。最初はさぁ..」


「意地悪に質問しようって思ってたけど...」





「なんか、お前の事、かわいそうに思えた。だから、言ってやる。」




「.......................」






「彼氏とーーー、別れたんだろ?」





久美はその言葉を聞いて、特に反応はしなかった。



だが、瞳が一瞬大きく見開いた。


そして表情が少し曇って、ゆっくりと口をひらく。




「.......そうですよ。」





そう認めると、ジョッキを口に運んだ。



2、3口飲んで石島の方を向く。





「はっきりーー、言いますね。別れたんです。」





「と、いうかフラれた、いやフった。」





テーブルの上で腕を組み、顔に力を入れた。



こう言った表情は普段の久美のものに近い。




「なんで...」




石島がさっき言った言葉を繰り返した。


「なんで、別れたんだよ。結構仲、よかったじゃねえか。」




「お互いの実家にだって..」




以前話を聞いていた、彼氏との交際内容について言及する。




「ん…」




久美がそこで言葉を遮った。



「そうなんです。なのに....」




「ベタ....なんですけど...」




「彼の浮気相手が妊娠したんです....」





久美がうつむいて下を向いた。



最後の方の言葉はもう消えいりそう。




「ああ....そうか.......」




石島は、久美のうなだれようが理解できた。



普通に別れただけなら、気丈な久美の事、こんな風にはならない。




ましてや、美人な彼女には、彼氏が浮気するなんて、初めての事だったのかも知れない。





「そうか.......」





少し気まずい雰囲気になった。



こう言う時には飲むことくらいしか思いつかない。




「まあ...忘れよう。飲もうか。」




久美のジョッキに杯を重ねると、互いにジョッキを飲み干した。



「はー.........」



「疲れますね...なんだか...」




久美が大きく息を吐き出しながらそう言った。




「よしっ...」




「もっと、静かなところで飲むか」




石島は騒がしい駅前の缶詰バーから、しんみりと話が出来る場所への移動を提案した。




「ええ..いいですよ。」




「オススメのところ、あります。歩いてすぐですから」





久美が、そこから歩いて5分くらいだと言うバーの場所を言った。




石島はそれを聞くと店員に精算の合図をした。




「忘れもの..ないよな」




久美にそう声をかけて、カウンターに向かった。




合計で1890円だった。




■揺さぶられる心


店を出た後は、石島は久美について歩いた。



その歩みは鈍く、ふらふらとあっちを見たりこっちを見たり。



「おい、大丈夫か?」



石島が声をかけた。




久美が振り返って言った。



「ふふん…」



「私なんて.....石島くんにはどうでもいいでしょ」




そう言って距離を取る。


何人か、行き交う人混みにぶつかりそうになる。



「おい」



そう声をかけて腕を掴んだ。



「.....」



久美は歩みを止めて石島の方を見た。



「いいんです、私の事には構わないで、ください」



腕を振りほどいて再び歩き始めた。



目的の店はすぐそこだった。




「ここです、ここ...」




久美は店に入ろうとして、立ち止まる。




「どうした?」



石島が聞くと、



「なんか..」



「気持ち悪い。帰ろうかな...」





そう言って、歩道の柵にもたれかかった。



「ほら、あんな飲み方するから…」



「ちょっと待ってな、飲み物、買ってくるから。」





石島は通りの向こうにある自販機に行き、水を購入した。




歩きながらキャップを開け、久美に渡してやる。



「ありがとう。ございま..す。」




久美はそれに口をつけると、少し考えこんだ。




「悪酔い、したみたい。帰ります...」





そう言って、道路の方を向き、タクシーを見つけようと見回す。



だが、タクシーは見当たらない。





「ちょっと、歩こうか、大丈夫?」




石島が久美の腕を再び掴んだ。


今度は、久美はそれを振りほどこうとはしなかった。




「すみませんね....」



「こんなのにつきあわせて...」




「こんな…面倒臭い女…に…」



久美は石島に引きずられるように歩いた。



「…………」



少しして、互いに話す事がなくなり、静かな時間ができた。




久美が口を開く。



「石島くん、私のこと...」



「どう思う?」




突然のことに驚き、思わず大きな声を出した。



「えっ?」




石島は久美からの、思いがけない言葉に聞き返す。




「ど..ど...どうって....」



返す言葉に困っていると久美が話し始めた。




「弱ってるのかな、私」



「なんか....変...」





久美の腕に力が入り、それを持つ石島の手に彼女の胸の膨らみが当たる。




(!)




石島は一瞬、久美の胸の柔らかさに反応しながらも、何も感じなかった風を装う。





「おいおい…」



「しっかり、しろって。」




胸の柔らかみはさらに押し付けられる。




石島は久美の身体から避けるように、腕から手を離した。





「えーっ…支えてくださいよー」





久美が甘えた感じで呼びかけた。




(珍しいな…)





普段の気の強さとは異なるギャップを感じながらも、彼氏と別れて弱っているんだろうと、そのまま流す。





「はいはい…タクシー、探すぞ」





そう言って、歩き出そうとするが、久美がついてこない。



「おい…」



と石島が歩み寄ると、下を向いていた。




「おい…」




2度目に声をかけると、ようやく前を向く。



「帰りたく…ない…」



久美がぼそっと呟いた。





「家に…帰りたくない…。どこか…」



そう言って、石島の脇腹を触る。



久美から不思議ないい匂いがした。




「お…ちょ…ちょっと…」




あまりの事に、反応できないでいると久美がさらに石島の身体をべたべたと触る。




「ねぇ…」




甘えた顔で見上げた。



明らかにキスを誘っている姿勢。




(こ…これは…)





目の前には社内でも有数の美女。




それが彼氏と別れたばっかりで、しこたまに酔っ払ってこちらを誘う。





(いくべきだろ…)




と思いつつも、なにか上手く行き過ぎているような気がする。




それに、彼氏の代わりのような気がしてあまりいい気分では無い。




石島は大きく息を吸って、気を落ち着かせてから言った。




「ばーか。」




「お前、弱ってんだよ。しっかり。」




軽く肩を掴んで揺さぶった。




久美は力が抜けたようにゆさゆさと揺れた。





「私…私なんか…もう…」




久美がそう言って、さらに身体を寄せる。




「なんか、今日はだめなんです…」



「ね…」





ピンクの唇がゆっくりと動いた。




そして、石島の手を持って、彼女の胸元に置く。




むにゅ…



D、いやEカップはあるであろう膨らみに触れた。



(でかい…)





普段の服の上から見た膨らみでもそう感じていたが、大きい。




くびれた腰や細い胴回りのせいでは無い、おっぱい自体が大きい。



石島は胸元に置かれた手に力を入れるべきか、そうしない方がいいのか、頭の中でぐるぐると考えていた。





(力を入れれば、久美を…)




股関に力が入ったのを感じた。




据え膳食わぬは男の恥、そう言った言葉がよぎる。




(でも…)




普段から良い関係の久美。





それが男と別れたその日に自暴自棄になった彼女と、する…




やはり、よく無い気がした。




「んー…」




少し唸って、手をゆっくりと戻した。




「えっ?」と言った感じで久美が石島の方を見る。




「だめ。」




「だめだよ。やっぱり。」




「家まで、送ってやるから...」




「風呂でも入って、早く寝な」




久美の背中を押し、向きを変えた。



そして、そのまま駅の方向に押し出す。





「む…」





短い言葉を発して、久美はそれに従った。




■暗がりからの声


石島の前を久美がとぼとぼと歩いている。




胸元に石島の手を当ててみせたにも関わらず、彼にすげなく断られてから、石島の顔を見ようともしなかった。




「う..ん...」




石島はそんな久美の気持ちが分からないでもなかった。



だが、一度断った以上、今更優しくするのもどうかとも思う。




だから、彼自身、頭の中がモヤモヤとしたままで、少し混乱した状態で共に歩く。





しばらくして、黄色い車体が見えた。



「ほらっ...」




「タクシー、あったぞ。」



石島は黄色の車を見つけて指差す。



久美もその方向を見やる。





そしてその方向を見たまましばらく黙っていたが、少しして、





「私.....歩いて、帰る。」




一瞬、石島の方を振り返って久美が呟いた。




「歩き...? 」




「じゃあ....送って行くよ。」




石島が近づく。




だが、久美は振り返りもせずに言った。




「いいんです。」



「石島君には..迷惑かけたくないから...」




「本当に..」




「色々ワガママ言ってごめんなさい。」




「さっきのこと…忘れてください。ね…」





久美がぺこっと頭を下げた。



そして足早にその場を後にする。




「お...おい...」




石島はとぼとぼと歩く、久美の背中だけを眺めていた。




しばらく彼女の後ろ姿を見つめ、大丈夫そうだと見ると、逆の方向へ歩き出した。




(かわいそうなこと...したかな...)



(そして…もったいないこと…した…)




自分自身もほろ酔い加減の中、久美の事を考えていた。




純粋に投げやりな気持ちになった彼女の気持ちに応えられなかった事。


それを悔やみ、あと、少しは久美の胸元に触れた時の膨らみ、その大きさを思い出していた。



「だめだな....俺....」





石島は通りに面した喫煙所を見つけると、そこに入った。




胸元をパンパンと叩き、煙草を切らしている事に気づくと、1箱買った。



「………」



1本吸い、2本吸った。


3本目を吸おうか、と考えたが止めた。



久美にメールでもしようかと思ってメールアプリを立ち上げたが、少し考えて電話する事にした。



歩いて帰るのなら、まだその途中だろう、と思った。




トゥルルル....


通話履歴から久美を選んで架ける。


1コール、2コール........



何コールしたか分からなくなって画面を消した。





(もしや........)



気まずい別れ方になったせいで、家まで送って行くのを躊躇ったのを後悔した。



(久美.......)




石島は胸の鼓動が急速に高まるのを感じる。



元来た道を引き返した。最初は歩いて、やがて速足になった。



「久美......」





久美の電話をかけながら左右を見渡す。



トゥルルル.....トゥルルル.....




呼び出し音が繰り返し聞こえていた。



少し暗くて寂しい感じになった。




さっき久美と別れてから直線で500メートルくらい。




(いないな.....)




この辺りのハズだと石島が思った時、




ビビビビビビ..... ビビビビビ....




微かなバイブ音がした





(あ........久美...)




石島が安堵を感じて音のする方を見た。




雑居ビルの影、さっき見た久美の上着がある。



(!!)



そして、その背中から何者かに抱きしめられた姿。




(彼氏?)




と一瞬思い、声を掛けるのを躊躇する。





すると、上着がたくし上げられ、ねずみ色のブラがと豊かな乳房の谷間が見えた。





やがてブラがめくられて薄い紅色と肌色を混ぜたような乳房の先の突起が見え、久美を抱きしめていた男がそれを口に含んだ。





「いやっ......ぁぁ....」





石島の耳に久美の喘ぎ声が聞こえた。



■自暴自棄になって


石島は暗がりの女性の喘ぎを聞いて、彼がさっきまで一緒にいた女、久美だと認識した。




だが、彼女を後ろから抱きしめているのが男が誰なのかは分からない。



胸をまさぐって肌けさせ、乳房に吸い付いている存在。




それは久美が別れたという彼氏と言う人物なのかも、とさえ想像した。




ただ、実際にどうなのか分からなかった。




互いに、求めあっている、と言う風では無いことは分かる。



だが、はっきりとはしない。




(彼氏....? いや...それにしても...)



向こうからは、こちらの位置は陰になって気づかれていなかった。





石島はぼおっとその光景を見ながら、さっき、久美に導かれて彼女の胸に際の感覚を思い出した。



(ぁぁ..)




手のひらに残る膨らみ、柔らかさ。




そして暗がりの久美のはだけた胸。




その部分をまじまじと見ると、無造作に露わになっているその部分は、白くて生々しく映った。




「いやっ.....いやぁっ.....」



「いや....」




久美の声が漏れた。



男は胸を弄り、その先端部を吸っている。



唾液に濡れた先端部分が蛍光灯の光でテカって見える。




久美はいやぁ、いやぁ、と喘いでいたが、その声に拒否の意思が混じる。



「やめ...そんな...誰か...」



「誰か..っ!」




胸に吸い付く男を手のひらで押しのけようとする。



だが、へたりと座り込んだ久美は力が入らないようだった。





「誰か....ぁ...」




何度目かの叫びを聞いて石島は我に返った。




酔いのせいもあったが、ぼおっと頭の中で考えていた目の前の光景を、現実のものと意識する。




「久美!」




その時には陰から飛び出した。



久美の前に躍り出てる。



明らかに久美は助けを求めていて、それは自分なんだとはっきりと自覚する。




「あ...っ..」




瞬間、石島の前の男と目が会った。



サラリーマン風の男だった。




「っ...!」



彼は石島を認識すると素早く鞄を持ち、逃げ去った。




石島は跡を追わずに久美をみた。



「石島...くん.....」



「私.....私.....」




久美は酔っ払った様子だったが、安堵した様子を見せた。そして石島の顔を手のひらで挟み、ボロボロと泣いた。



「石島くん.......」



久美は、ただただ泣いていた。



石島にはこの状況はどう言うものか理解していた。





酔った、半ば自暴自棄になった久美が知らない男性に口説かれ、身体をまさぐられる。




そんな状況を想像した。




「久美...」



「ほらっ...胸元...」




石島がぼろりと肌けた胸元を見て言った。
久美は泣きながら胸元を直した。




あとは、石島の首に手を掛けてなんとか立ち上がった。



「ありがとう...」



「家まで...送って...」





そう言うと、久美はなぜああいう風になったのかをぼそりと話出した。




石島と別れてから歩いていた事。




酔っ払い、座っていると男が話かけてきたこと。



石島に振られた腹いせに、軽く誘ってしまったこと。




「私...バカだよね....」



「バカ..」





メソメソと久美は泣いていた。


石島は彼女の手を握ってやり、声を掛けた。




「そうだな.....バカだな…」


「お前らしくなくって…」




「でも、久美.....ごめんな....」




そう言うと、久美はまためそめそと泣いて石島に抱きついた。




「ん...」




久美は石島の手をぎゅっと握った。



そして下を向きながら口を開く。





「部屋に…来てくれるかな...」




それが何を指しているかは何となく理解出来た。



今の久美が何を求めているかも。



「ぁぁ...」





「分かった。」




石島に断る選択肢は無かった。



黙ったままで久美の手を握り、タクシーを拾って彼女の家に向かった。



次の話、その2を読む場合はこちら

2015/11/26 新規掲載
2020/2/15 内容更新


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