皇居の周りを走る。
2年前から私達が続けている習慣だった。
走ると汗をかく。
最初のうちは朝から空いているスーパー銭湯なんかを利用していたが、都心かわざわざそこに行くのも、という事で、ビジネスホテルのデイユースを朝から使う事にした。
朝からの利用なのにデイユース。
変な感じだが、月単位で申し込み、3人で割るとそれほど高いものでは無かった。
私達、私と同期の男の子2人で職場の気の合うもの同士、朝はそのホテルシャワー浴びて会社に向かっていた。
ーーー
そんな事を続けてしばらくたったある日、それは起きた。
私はいつもの通り、皇居前に5時過ぎに着くと、ホテルに荷物を置いてそのまま走り出した。
1周を結構本気で走る。
思ったよりタイムが良く、いい気分で部屋に戻る。
ドアを開けると、誰もいなかった。
「今日はお休み?」
と1人呟いてシャワーを浴びる。
同期同士で気が知れた仲とはいえ、男女の間柄。
普段3人で部屋にいて、シャワーを使うときでも若干の遠慮はする。
この日は私1人だった。
他の2人は荷物も置いていない。
出張かなんかかな...?と少し考えてやめた。
メールを送ろうかとも思ったが結局しなかった。
自分だけのプライベートな空間。
窓からは皇居の緑が見えた。
都心のど真ん中で、こう言った時間が過ごせるのは素晴らしい事だと思った。
「よし...」
汗にまみれシャツを脱ぎ、シャワーを浴びた。
10分ほどしてシャワーを終える。
普段なら待っている者を意識して早めに済ませるが、そこは1人だけの特権。
出勤の9:30まではまだ大分あった。
「さーー」
私はふかふかのベッドに倒れこんだ。
「ああ......」
シャワーを浴びた後、軽く身体を拭ってそのまま倒れこむ快感。
普段ならそうする事は無い。
慌ただしく出勤の準備をしているのが常だった。
(ああ......)
疲れた身体にじんじんと伝わり、急速に眠気が襲ってきた。
(ちょっとだけ...)
そう思って、目を閉じると、そのまま寝入ってしまった....
ーーーー
ちゅっ......
何かを吸う音が聞こえた。
ちゅ...... ちゅ...
胸元が微妙にこそばゆい。
そして、股間にも....
「え....?」
気付いたとき、足が左右に開かれている事を知った。
そして、じんじんとした感触。
「えっ...? 」
「えっ...? えええっっ...!」
目を見開き、ガバッと身体を起こした。
「や....やだ...」
私は裸のままで仰向けだった。
そして、左右に開いた足の間には少し茶色がかった髪の頭。
「えっ.......えええっ?」
再びそ喚くと、その頭がこちらを見た。
「ひ.......ひろ....?」
同期の男の子がこちらを見る。
「えええええええっ.....ええ...なんで?」
「えっ....ええ...」
何故、こんなシチュエーションになっているか分からず混乱する。
考えても考えても思い出せない。
「ちょっ....ちょ.....やめ....っぁ.....」
「んん.....」
ひろが、何も言わずに私の大事な部分に手を差し伸べた。
彼の指先がぐちゅぐちゅぐちゅっ...といやらしい音を出す。
「や....ちょ.....やめ...」
「..いやっ...ぁぁ...」
ひろの指先が何本か中に入ったのが分かった。
内部から圧迫されて、胸が苦しい。
指先がうねうねと動いて、鋭い刺激がじんじんと伝わった。
「んん....っ....」
「ねぇ....ね....ひろ!」
「いや....ぁぁ...」
快感にのけぞった。
そうして突き出された胸に彼が吸い付く。
「んんっ.........ぁぁ.....」
乳房が荒々しく揉まれ、その先端がなぶられた。
「ミイ.....お前....」
ひろがようやく口を開いた。
「素っ裸で寝てたぞ....」
「足を広げたままで...だから....」
「なあ....」
ひろが乳首を強く吸いながら、片方の手を下に伸ばした。
ぐちゅ..っ...
ぐちゅ....ぐちゅちゅ...
指でいじられながらのクンニ。
いやらしい音が響き、電気的な刺激がお腹の下あたりを伝う。
「いやぁ...っ....」
「しないで!」
「んん.....だめ....」
抵抗するも、ツボに入った快感に、身体がうまく反応出来ない。
びくびくと震え、よじれてしまう足と手。
ぐっちゅ...ちゅっ...
ちゅ..っる..
指先の動きが激しくなった。
反復的に、膣の内部の一点だけを繰り返してこする。
ぐじゅっ....
じゅっ....ぐじゅぐじゅじゅ....
(も...もう........)
「はぁぁっ......」
「ぁんっ.....ぁ....」
「んっ.....ん....ん...ぁー」
「あーーっ...」
自らの力で、ひろの指先をぎゅううっと締め付けているのがよく分かった。
(感じてるとこ...見られ...たくない..)
一瞬そう思ったが、こればかりはどうしようもなかった。
ヒロが身体を下にずらし、再び私の股間を舌で刺激し始めた。
ちゅ....ちゅぅっ......ぢゅる..
クリトリスが優しくねぶられて、舌先がコネコネと撫でた。
「はぁぁぁっっ...........」
「いやぁっ......ぁぁぁぁ...」
「いやぁ....っ....」
「ぁぁぁ........あーーー..」
私は、もう隠す事なく絶叫していた。
そんな様子を見ていたひろがぼそっと言う。
「お前....感じやすいのな...」
(ああ......いやぁ...)
その言葉を聞いて、身体中の血が頭に昇ったような感覚に襲われる。
恥ずかしくて死にそうなほど。
だが、彼に見せている私の姿は紛れもなくそのままだった。
くちゅ.....くちゅ...
ひろの指先の動きが急にゆっくりとしたものに変わる。
くちゅ.....くちゅ......
「ねえ....」
そして彼のいやらしい感じの言葉。
「ミイ....ねえ....」
「挿れても..いいかな?」
指先の動きが止まった。
「え............?」
「ん.....んん..」
私は少し考えたが、指先の刺激がもどかしく、急かされるように頷いた。
「ゴム...無いけど、いい?」
ひろの指の動きが速くなっていく。
「ねえっ......ぁぁ..」
「はぁ...ぁぁぁっ...」
彼自身が興奮して、息が荒くなっている。
ぐちゅ.....っ...
ぐ....ちゅ....ぐちゅ...ぐちゅ...
「ぁぁぁ.....ぁぁぁっっっ.....」
「いやぁ.....いい...いい...」
「いい..いいよ...」
「ねえ...ひろ..」
いつの間にか、私はそう叫んでいた。
普段ならそんな関係になるなんて想像もできないような同期。
その彼のモノが欲しいと叫んでいた。
ひろは、既にズボンを下ろしていた。
「ミイ..」
一言だけそう言うと、私の足の間に割り込んで、そのまま身体を重ねた。
ずにゅ.....ず....ずにゅ......
「ぁぁ......あっ......ぁ....」
互いに呻きが漏れた。
ぐいぐい押し込まれるような感覚。
そして彼の身体の体重を感じる。
汗臭さ、男臭さ。
だが、その時はそれがたまらなかった。
「はああっ....ん」
「あああ...」
信じられないくらいの快感がお腹のあたりから全身に広がった。
「ああ.......ミイ.....っ」
「スッゲェ..気持ちいい..」
ひろがそう言って、腰を前後に動かし始めた。
ずにゅ...っ..
ずにゅ........ず...ず...
「ああ.....ああっ........」
「ああ.....いい...ひろ....」
彼のモノが奥まで達すると、私は彼の背中をぎゅうっと抱きしめて彼自身を引き寄せた。
そして足を彼の腰に絡めた。
いわゆるだいしゅきホールド。
そうすると、より深く彼のモノが感じられる。
「ミイ.....」
「ぁぁぁ..........」
ひろが切ないような喘ぎを出した。
こちらから顔を寄せ、彼の唇を吸う。
「んん.....ぁぁ......ミイ....」
「俺.....もう...」
ひろが一瞬、身体を浮かそうとした。
だが、私には彼の言葉が遠いところから聞こえたような気がして、気にならなかった。
ただ、じんじんとした突かれる事の気持ちよさを受け止めて、彼の身体を抱きしめた。
そして、
「ぅぅ.........ぁぁ....」
彼が一番の切ない声で小さく呻いたときもそうだった。
ど....どくっ.........
どく.......どく........どく...
「ぁぁ.....」
お腹の奥の方で、彼から出される感じも他人事のように感じていた。
そしてヒロが、「ああ...いい....最高....」、「俺たち...付き合おうよ..」と言っているのを聞いた。
私たちは出勤時刻も忘れて抱き合っていた。
2017/12/5 新規掲載
2019/8/28 内容更新
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