【BL】俺がいわゆる腐男子というものに目覚めた時の事 - 官能な体験談・短編、フェチ話


【BL】俺がいわゆる腐男子というものに目覚めた時の事


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【BL】俺がいわゆる腐男子というものに目覚めた時の事




5年前、俺はいたって普通の男だった。



彼女がいて、普通に異性に興味があった。


どちらかといえば性欲が強い方で、今の、こんな風になるなんて夢にも思わなかった。



あんな奴らと違う..

そう思っていたのに、こうなった。




当時のきっかけを書く。

生々しいのは伏せて。



ある日、2年付き合った彼女と別れた。



大恋愛だったし、すごく合う、結婚までを考えていた。



別れたきっかけは彼女の浮気。



好き合っている、と思っていたのは俺だけで、とうに気持ちは離れていた。



彼女の方は、「ほん出来心だから、本当に好きなのは惇君だ」って言っていたけど信じられなかった。



その日から俺は軽い人間不審になった。


それまでうまく行っていた仕事も、プライベートも何もかも、中途半端になって、しまいには家に引きこもった。



そんな時に俺を訪ねてきたのが大学時代の知り合い、典洋だった。



俺は彼の事をノリ、と呼び、彼は俺の事を惇、と呼んだ。



同じゼミだっただけで、当時はそんなに仲の良い、というわけではなかったけれど、何故か当時の俺は彼とすごくウマがあった。



久しぶりに外出し、飲み明かし、朝がたに別れた。



「また会おう」


いつもなら社交辞令みたいなもんだけど、その時の俺は本気だった。



次に会う日を予定して別れた。



3日後の金曜日だった。




約束の日、俺は彼の部屋に行った。



たくさんの酒とツマミを持って。



ゲームをしたり、DVDを見たりするつもりだった。




俺はノリの優しさと、俺のダメなところを詮索しないところが好きだった。



みんな、俺がどうしてこうなったか、聞きたがるのに...




(ノリなら...)


俺の人間不審が和らいでいくような気がした。




その日も速いペースで飲んだ。



ビールを空け、ワインを飲み、日本酒を呑んだ。



「ノリ...ちょっと、寝てもいい?」




俺は気だるさを我慢できずにそう言うと、少し横になった。




そう言うと彼も、



「....いいよ...俺も...」




と同じ向きで横になった。



「ちょっと、寝よか」




彼がそう言うと、電気を消した。



辺りが暗くなると、すぐに睡魔が襲ってきた。



そしてそのまま寝てしまった。




「ん..」


ある時、尿意を覚えて目が覚めた。


(トイレ..)




辺りはまだ真っ暗で、足元もよく見えない。



俺は起き出して、廊下の方の僅かな明かりを頼りに進んだ。



ジャーーっ..


トイレを済まし、明かりを消した。


部屋は再び暗くなったが、消す前に大体の位置は記憶していた。



元いた場所、ノリの横のスペースに寝転ぶと、また目を閉じる。



(ぁぁ....)




目を閉じると、色々な事を思い出した。



こんな風になる前、仕事もプライベートも順調だった時のこと。



彼女とのデート、クリスマス、Sex..




病んでいる時はあえて触れないでいた、思い出したくなかった事を頭に思い浮かべた。




そして、浮気されて、別れてからの日々..




(ぁぁ....)


なんだか切なくなって、胸が締め付けられた。




ぼおっとして、なんだか分からなくなる。



(俺.......俺......)




心が寂しくなって、何かにすがりたくなる。


(ノリ.......)



暗闇に手を伸ばした。



触れたのは彼の二の腕。



ふよふよとして柔らかい。




そしてそれに接している背中。



(...........)




指先を這わした。



最初は遠慮がちに、そして途中からは大胆に。



ノリの肩甲骨の形をなぞり、そして周りの筋肉を押す。




(ぁぁ....ノリ...)




不思議と、変な感じはしなかった。


それまでは同性愛者なんて気持ち悪い奴ら、と嫌悪していた自分。



だが、寂しさに覆われた今の自分には、この目の前で寝ている優しい友人との触れ合いが好ましい事のように思えた。





長い事触れていた。



時間にしてどれくらいそうしていただろうか。




いつの間にかノリの方から、



「ぅぅ..」




という呻き声が聞こえ始めていた。



(ぁぁ....ノリ...)



普通であれば、相手に気付かれる事を恐れるのだろう。



拒まれ、嫌悪される。


大切な友人を失うかも知れない事。




だが、その時の俺は、ノリの反応を知って嬉しくなった。




(起きて....起きて...気付いて...)




心の中でそう祈りながら指に力を入れる。




「惇........なんだよ...」



しばらくして、少し呻くようにノリがこちらを向いた。



目が慣れたとはいえ、その表情は窺い知る事が出来ない。



ただ、こっちを向いたのは分かった。


ただ、それが嬉しかった。




「ノリ.....すまん...」




俺はノリがこっちを向いてくれた事が嬉しくて、唐突にそのまま身体を寄せた。



その時は本当に変な感じでは無くて、単純に人恋しいというか温かみが欲しくて。



「すまん.....すまん...」


そう言ってノリの身体に抱きつく俺はいつの間にか泣いていた。



彼女と別れて以来、感じた事も無い人間の温かみだった。



「すまん...」




そう言っておでこや鼻や、頬を付ける俺に、ノリは黙ってそれを受け入れ、頭を撫でてくれた。




「ノリ...っぁぁ...」




随分と泣いた。



そして、その分、心が空っぽになったというかスッキリした。



ノリの体温、鼓動が伝わり、一体化したような感覚の中で、安心感と居心地の良さを感じる。


「ぁぁ......ノリ....」




俺は上を向いた。



ノリの顔がすぐそこにあった。



「ノリ.....」



その顎に向かって呟く。



「何..?」


ノリがぼそっと答えた。


俺はそのまま言葉を続けた。




「あのさ...俺が今からする事、黙って受け入れてくれないかな...」




ノリは返事をしなかった。


「........」




長い事待ったが、彼は何も答えなかった。




「ごめん.....」


俺はそう言うと、目の前の、俺とノリとを隔てているシャツをめくった。



一瞬、びくっとしたような反応がした。



そして手を差し入れる。



「ぅ.....っ...」


手のひらがノリのお腹のあたりに触れた。



同時にノリが呻く。


「ノリ...」




俺自身も呻きながら、手を滑らせる。



彼の胸板に触れ、その左右の突起を探した。



「んっ....んん....」



突起を指で押し、軽く潰す。


それにノリが反応する。



「惇.......ぅぅ...」




俺はその言葉を彼のシャツの中で聞いた。



頭をシャツに潜り込ませた状態で、ノリの肌に口を寄せ、さっき弄った胸の突起に口付けする。



「ん.....ん...」



舌先に伝わる乳首の感覚。



小さくて、少し硬い。




女のそれとは少し異なった感覚に、変に感動し、興奮した。




「ノリ....ノリ...」




俺は夢中でそれを唇に求め、舌先で転がし、吸った。




ノリは最初の内こそ俺の行為に無関心を装っていたが、やがてその反応を表に、俺に隠すことなく示した。



「ん.......んっ........」



「ぁぁ.....惇.........」


びくんびくん、と身体を反応させ、ノリが俺の頭を抱き寄せた。



そして、シャツの前をめくると、俺の頭を掴み、激しくその唇を求めた。



嬉しかった。



そして、後は成り行きだった。



その日は結局、キスと互いに愛撫し合っただけで終わり、次に会った時に口で愛撫して手コキでイカせた。



一つになったのはまたその随分後だった。




こうして、俺はノリという伴侶を得た。


今はもう、悲しかった昔を思い出す事も無い。


2017/3/11 新規掲載
2019/8/22 内容更新
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