彼に出会ったのは、社会人になって3年目の時。当時私には付き合っている人がいて、その人は地元じゃ有名な企業の跡取り息子。
彼と私は互いに好き合っていたが、彼の親戚の一人が私との付き合いと結婚にひどく反対している、と言うことを聞いていた。
そんな時、私に近づいて、積極的なアピールをしてくる男性がいた。
その人の名前は野口、と言い、年齢は私より一回り程上。
あくまでも自然に、十分な距離を取った上で私に近付き、そして迫った。
「すみません..ご好意をいただくのは嬉しいんですけど..」
「私には結婚を考えている人がいて..」
私はごく、普通に断りを入れた。
彼氏の事を考えたし、浮気をしないのは大人の女性として当然のことだと思った。
だが、野口さんはあきらめなかった
「いえ、いいです結構なんです」
「いろいろ悩ませて、すいませんでした。」
と驚くほどに、あっさりした引き際。
少し呆気にとられた私はもう彼の術中に堕ちていて、その後の彼のフォローや、何気ない仕草に心を許した。
この人は安心できる人なんだと。
だが、それは彼の作戦だった。
私は彼の想定通りに従い 、バーに誘われて応じる。マリッジブルー、結婚前の最後の火遊び、みたいなものに憧れていたのかもしれなかった。
そこで、気を許した相手だから、と普段飲まない強い酒を飲み、そして酔った。
彼は優しく私をエスコートして店外に連れ出すと、半ば強引にキス。
彼の舌先がねっとりと私の唇と舌を愛撫し始めると、「どうでもいいや」みたいな、曖昧な感情の中で、誘われるがままにタクシーに乗った。
「あ..あの....」
ただ、タクシーには乗ったが、どこへ連れて行かれるか分からなくて、ぼおっとしている私に彼は行動した。
「円山町で」
と彼は運転手に告げると、豹変。
それまでの紳士的な態度からは一転して、私の身体を弄り始めた。
「ね...やめて..」
運転手にバレないように小声で抵抗する私
だが彼はそんな私の羞恥心など相手にしていなかった。
服の上から、そして下着の上から触れ、揉みしだく。
そして渋谷の円山町に着く直前で、下着の中に手を入れていた。
行為自体はまさにペッティング。彼はそこまでのことを何でもないようにやってのけた。
「野口さん...」
私はどうして良いか分からず、ただ自分は悪い裏切り行為をしている、という確かな自覚は感じていた。
だがもうどうしようもない。
真面目なだけが取り柄の恋人とは違い、荒々しい彼の行動は少し魅力的に見えた。
だから、散々に身体をまさぐられ、好きにされた。
「さぁ行こうか」
タクシーが止まると、彼は素早く精算をし、私を導いた。私は、彼に言われるがままに、ペットのようにそれに従う。
「こっちだよ」
彼が部屋のドアを半分程開けて、さらに招いた。
ドアを閉めると続けた。
「服を...脱いでごらん」
「はい」
私は彼に見られているその前で全てを脱いだ。
酔っていた、という言い訳をして。
ただ、あの時は自分の意思で脱いでいた。
もう。身体を許した男。
私の中には、恋人の存在は消えてしまっていた。
「そう。きれいだよ」
彼は私が脱いだ服や下着を受け取ると、丁寧にたたんでそばに置いてくれた。
彼の前で何一つ身に付けていない裸の私が胸をはだけさせて立つ。
「じゃぁ...」
「ここに座って足を開いてごらん」
彼は優しく、だが表情一つ変えずそう言った。
そして当然のように私は彼に従った。
「ぅぅ.....」
彼は私の足に手を添え、その部分を見つめた。
それはしばらくの間続き、私を辱めさせる。
「ぁ....ぁぁ...いや..」
さっき、タクシーの車内で弄られた部分がどうなっているか、考えたくも無かった。
彼は私のいやらしい部分を見ている。
ただ、そう思うだけで自分の身体の中から恥ずかしい液がさらに浸み出していくような気がした。
「ふふ...」
野口さんが笑った。
そしてぐいっと左右に開くとその真ん中をさらに眺める。
そしてじっと見つめると、私が心の中ではうずうずと望んでいたこと、私の大事な部分に口づけをし、その後は優しく愛撫してくれた。
「あぁあぁ....っ..」
ビクビク身体を震えさせる感覚。
タクシーの中でもともと、彼に弄られ、焦らされていた私の身体は、彼の口の攻撃に敢え無く陥落した。
じわぁっとした快感が増していき、不意に気が遠くなりそうな感覚になる。
(ぁぁ...ぁーー)
私の恋人はどちらかと潔癖症な方だった。
シャワーを浴びるお前の私にこういうことなど絶対にしない。
だからこそ、こんな風に野生的に貪られると、それだけでおかしくなりそうだった。
「ぅぁぁ...」
大きな声が出た。
彼の頭を掴み、ぐいぐいと押しやる。
とてつもなく、気持ちよかった。
「ぁ..」
最初の絶頂はすぐに来た。
彼の舌先が一番敏感な部分ちょんちょんっと突いた。
そして、彼が「すごい、敏感だよ」「こんなに..」とその感想を口にし始めた時、私の羞恥心は爆発し、恥ずかしさで一杯になる。
その後で果てた。
「はっ...ぁぁ....っ..」
「ぁ..やぁぁっ.....」
「んんっ..!」
そこにはもう、恋人を裏切っているという罪悪感など無く、ただ求めるのは快楽だけ。
彼の頭を手で抑え、今までに感じたことのない、快感にヨガりきっていた。
「ふぅ...ふ....ふぅ..」
彼が股間から口を離し、息を整えながら私を見て。
「もう...イッたの?」
その口元は少しニヤッと笑い、そしてすぐ真面目な顔に戻る。
「うれしいよ....」
「もっと..もっと。気持ち良く、してあげる。」
彼はそう言うと、私のお尻の下に手のひらを挟み、そのままぐいっと持ち上げた。
そして、股間を突き出させるような恥ずかしい格好にさせて、そこに手を添える。
「やぁ...」
恥ずかしがる私を見つめながら彼は呟いた。
「こんなこと、シタこと無い?」
彼の言葉が終わるやいなや、彼の手のひらが円を描き、そしてぐちゃぐちゃといやらしい音が聞こえる中で、指先が這入ってきた。
ぎゅちゅ.
.ぐちゅ...ぐちゅ....ぐちゅ..
十分に濡れていた股間が、彼の手の動きに合わせて、音を発していた。
そして、脳天に突き抜けるようなこそばゆい快感が伝わってくる。
「っぁ...っぁ.......!」
「ぁぁぁ....」
私の中の指の本数が増えていく。
2本、そして3本。
ぐちゃ..ぐちゅ...
ぐちゅっ......ぐちゅ..
彼が私を掻き回し始める。
「やぁぁぁ.....っっっっ」
「はぁ....っ.....!」
今まで、こんなこと、された事が無かった。
気持ちいいツボが掻き回されている感覚。
彼の指の動きが私を気持ちよくさせ、そして2度目の絶頂が近づいてくるようなフワフワとした感覚がした。
「も....もう....」
「ま..また...」
不意に、絶頂が再び私を襲いそうな気になって、彼に声を掛けた。
それは、凄く気持ちよくしてくれている彼への礼儀みたいな気もしたし、フィニッシュのその瞬間、より激しく、より気持ちよくしてもらいたい、というのもあった。
「イキそう...?」
彼はニヤリと笑う。
でも、またすぐに真面目な顔になって
「でも....」
一旦指を抜き、下に向けて私に見せた。
そこからは、グジグジと濡れた部分からの滴り。
「一緒に...イキたいな。」
妖しく笑った。
そして、徐にズボンを脱ぎ、だらんっとした下半身を見せつける。
「いい..?」
私はそんな彼の身体に組みついていた。
そして、その彼の大きなペニスに口をつける。
「ぁぅぅ.....ぁぁ..」
すえた臭い。
普段なら、恋人になら絶対してあげないような、シャワーも浴びない内でのフェラ。
だけど、私の裸とイキそうな様を見て、まだ勃っていない、だらんっとした彼のモノをみてなんだか悔しい気持ちになった。
「んんっ...」
「ん...!」
だから、一生懸命に、舌と唇と、口の中を使って彼を愛撫していく。
「っぁぁ..」
「いいよ....クミちゃん...」
野口さんが悩ましげ声を出した。
そして、彼は私の頬や頭を優しく撫で付けてくれた。
「そう...そこ...もっと」
「うん...そう...」
彼は私に色々指示をした。
手を使って、睾丸を揉みしだくことや、舌先で亀頭のひだひだを舐めること。
「っぁぁ....」
「ぅく....」
私は、彼に操られるかのように、素直にそれに従った。
気持ちよくなって欲しい、大きくなって欲しい
そんな感情が私をいつになく、いやらしい女にしていた。
「クミちゃん....」
彼はすっかり大きくなったペニスを私の口に入れたまま、腰を振り出した。
「ああ...なんてエロいんだ」
そう言いながら、ずにずにと私の口で性行する。
「ふ..ふぐっ....ぐっ...」
「ふ...ふ....っ...」
口の中が熱い。
息苦しいのに、なんだか、たまらない。
初めての経験だった。
彼は、「こういうの初めて?」と言いながら「気持ちいい..!」「気持ちいい..!」と叫んだ。
それはしばらく続き、私の顔は唾液と、涙と、そして彼の巨大なペニスから滲み出る液とでぐちゃぐちゃになっていた。
「ふ..ふぅ..」
彼は一息つくと、ペニスを抜いた。
そして、私に言う。
「どの..姿勢でしようか」
目の前には、黒々とした、彼のペニスがそそり立っていた。
私は、今まで口に入っていたそれが欲しくて、身体の中に入れたくてしようがなかった。
自分の股間に手を触れてみると、ぐちゃぐちゃ。
「いや..」
自分が彼のモノを咥えて、強引に突かれて、感じていたこと、興奮していた事に気付いて声をあげた。
「いやぁ..」
それでも、彼のモノが欲しくて、堪らなくて、壁際に手を付き、彼に背中を向けた。
お尻を突き出して、挿入を乞う。
「野口さん...来て」
そう呟くと、後は前を向いた。
そしてゆっくりと、目をつぶった。
「挿れる...よ?」
彼の言葉の後で、私の股間が圧迫を受けた。
でもそれは最初のうちだけで、一旦にゅるっと間に入り込むと、後はほぼ抵抗なく中に滑り込んだ。
「はぁ....ぁぁ..」
思わず声が漏れる。
身体に力が入らなくなって、姿勢を保てなくなり、ぐにゃっと頰を壁につける。
そして、彼の挿入が思っていたのよりずっと滑らかで無抵抗だったんで、ああ、私、生で挿入されてるんだ、と頭の中で考えて、その時始めて自分が浮気しているんだ、彼氏に申し訳ない事を今しているんだ、と思い浮かべた。
だが、お尻を自ら突き出して、挿入を乞うたのは自分。
既に彼のモノが奥深く侵入し、私のひだをめくり、刺激し、奥をついている段階では弁解の余地も無かった。
裏切っているーー
その罪悪感がふつふつと湧き出して、身体の奥の方から、かぁっとした熱いものが吹き上がる。
「ぅわぁっ...ぁ....」
「や....やだ...」
元々、彼に蕩かされていた私。
再び絶頂を迎えるのは早かった。
「ぁ....」
「ぁ.....っ....ぁ.....」
息が注げないような、過呼吸に近いような感じになって、やがて頭の中が真っ白になって、訳がわからなくなる。
彼が突き上げる刺激とともにそれは強くなっていき...
やがて、溢れた。
「はぁぁっ.....」
「やっ.....ぁ....ま..また」
「い..いく...い.....いくっっ.....」
とてつもない快感が全身を覆っていた。
彼が私の胸を荒々しく揉みしだき、身体全体が彼に犯されている、好きにされている、という感覚に陥る。
それは身体的にも精神的にも彼に支配されたみたいな感じになってーー
何かが私の中で切れた。
後は、あまり覚えていなかった。
その後、ベッドに移動したのは覚えている。
正常位の姿勢になって、片足を掴まれて、半身の姿勢になってひたすらにガンガンと突かれた。
「はあぁぁぁ..」
「や...やめっっ...って...」
「いやぁ...」
何度果てたのかも覚えていない。
ただ、彼が恐ろしい程に長持ちで、普段はゴムを着けていてもものの数分でイッてしまう恋人とは次元が違った。
ひたすらに私を突き、懲らしめる。
大事な部分のへり、奥の方、そして内壁と余す事なく刺激し、そして彼の指は胸や腰や、お尻の穴を弄った。
次のお話、その2を読む場合はこちら2017/8/1 新規掲載
2021/1/3 内容更新
コメント