坂巻藩お戯れ2「それぞれの役目」その10「三戸浜」 - 官能な体験談・短編、フェチ話


坂巻藩お戯れ2「それぞれの役目」その10「三戸浜」

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坂巻藩お戯れ2「それぞれの役目」その10「三戸浜」

坂巻藩お戯れその①はこちら

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■三戸浜

「三戸浜や これに」


内山が声を上げた。


宗広が去った後の静か場所慌ただしくなる。


しばらくして、40絡みの女中が姿を現した。


「内山様、お呼びいただきまして..」


三戸浜というその女は、内山から離れたところで平伏した。


彼女はただ手をついて頭を下げ、顔の下の畳を見つめての言葉を待った。


「三戸浜.....そなたを呼んだのが、例の件です」


「上様の.....夜のこと。」


「先ほど、上様とお話した。全てこの内山に任せる、という事で..」



三戸浜はその時点で顔を上げた。


「では....」

「その役目を担うものを...」


それだけを言って内山を見る。


「そう....若くて、物事の分かる女子が良い。」

「誰か...おらぬのか」


内山は物憂い視線を投げかけた。


「木下新右衛門が娘、ふみ、が良いかと。御殿では波路と申しております。」


「世帯を持っておりましたが、死に別れまして」


三戸浜が答えた。

この事は事前に調べてあったから、聞かれればいつでも答えられるようにしてあったものだった。



波路は、紫乃が詰める奥に勤める若い女中だった。


過去に夫を得て一度は御殿から下がったが、1月ほどで夫とは死に別れていた。


そうして里にいたところを、紫乃と同様に新藩主の国入をきっかけに勤めだしたのであった。


「木下新右衛門とは?」


内山が尋ねた。


すぐに三戸浜が言葉を返す。

「はい...厨頭ございます。古くからの家で身元は確かでございます。」

内山はさらに続けた。

「そのもの、器量はどうじゃ」

静かな声が部屋に響いた。

「は.....良いかと。娘のごとく清らで...」


パチ...


内山の扇の音が響いた。


「よい。では、そのものを呼べ」

「牛尾の間が良いな。用意も忘れぬよう..」


内山がそう言うと、一筋の風が吹き抜けて御簾を揺らした。

「はい...戌の刻までに万事整えますれば..」


三戸浜はそう言って、静かに立ち上がった。


その11「ふみと内山」へ続く

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